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5分で分かる5秒で変わるWordPress系クラウドソーシング見積り術2

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この文章をあなたが読んでいるということは、なにかしらの理由でなにかしらの制作物を求めているからだと思われます。 そこにどんな理由とストーリーがあるかは分かりませんが、どうすれば自分の欲しいものが手に入るかご存知でしょうか? 知っていれば苦労はしませんよね。

日本のウェブは未だ紙ベース換算

ランサーズやクラウドワークスといったクラウドソーシングサービスを眺めていると、よくあるのがあのサービスと似たようなもので、ページ数は○ページという依頼です。 ページ数が20ページだから大体1ページ1万円と考えて20万くらい? なんていう予算を組んでいる発注者が多いですね。 このページ数というのは、実は紙ベースの印刷物を元にしているもので、ウェブ制作には当てはまりません。

印刷物ではA4とかA3といったサイズ規格があり、面積にも限りがあります。どんなに盛り込もうが紙面という限界があります。 ところがウェブ制作では1ページといっても長さは決まっていません。一番大きな違いは画面からはみ出た要素はスクロールすることができることです。言ってみれば1ページとはいうけれど、サイズは無限とも言えます。さらにプログラムによる動的表現もあります。

例えば、Twitterのタイムラインを見ていると無限にスクロールができますよね。これはTwitterがコンテンツをプログラムを使って読み込んで自動で追加しているため無限に続き終わりがないのです。こういった仕組みの中では1ページというのは意味がありません。 ページ数を基本にして予算を組むのは間違いです。話し合うべきはそこではありません。

あともう1つは作ればなんとかなる、と考えていることです。これも間違いです。なんとかなりません。 趣味でウェブサイトを構築するのでもなければ、何らかの利益を求めてのことだと思います。 とりあえず作ればなんとかなるだろう、相談に乗ってくれるだろう、で大して考えもせずに発注を依頼する人が多すぎです。 100%失敗の元です。

あなた(だけ)が知らない世界

ではどうすればいいか? なのですが、数字とフローを考えてみることです。 フローというのはキャッシュ・フローなどというように流れや仕組みを意味します。 ウェブサイトを作っただけではダメというのは、簡単な思考実験をしてみれば分かります。ある人気サイトがあったとして、それと寸分違わぬコピーサイトを作ったとします。そのサイトは本家と同じように人気サイトになるでしょうか?

著作権うんぬんの話は抜きにして、答えは「ならない」です。理由はユーザーが初回で直接そのサイトには来ないからです。 ユーザーは直接ではなく、多くは検索エンジンを経由して間接的に訪問します。つまり、これは電話回線工事をしても電話帳に載ってなければ、誰にも知られないということを意味しています。 誰にも知られずにお店をやっていれば知られていないのだから、そりゃあ客は来ませんよね。

よくある錯誤としては、俺が知っているのだからネットユーザーも知っているだろう、というものです。 間違いです。フォールス・コンセンサス効果とも言われています。ネットユーザーはエスパーではないので分かりません。 検索エンジンという巨大な電話帳のようなもので検索し、探して辿り着いているのです。

検索エンジンで見つからなければ無きにも等しい世界

ということは、逆に考えるとどんなに優れたサービスやプロダクトを提供しようとも、検索エンジンで見つからなければ無きにも等しいということなのです。ちょっと哲学的ですよね。 ですからフローにするとこうなります。

 

作る → 検索エンジンが見つける → ユーザーが検索する → 検索結果に表示される → ユーザーが訪問する

 

ところが、作れば人が来ると考えている人のフローはこうなります。

 

作る → ユーザーが訪問する

 

なにが欠けているかはもうお分かりですよね。 特に新製品・新情報というものはまだ世の中に存在していないものですから、検索エンジンも知らないし、ユーザーも名前が分からないので検索しようがない=辿り着けないのです。

デザインもシステムもあと

この検索エンジンを介したフローは集客とか導線という意味になります。これをしっかり心に刻んで下さい。 フローが理解できたら次は数字です。デザインの前に数字です。カッコイイデザインとかは二の次です。まずは数字です。 これも発注者がよく間違えるフォールス・コンセンサス効果なのですが、ウェブサイトのデザインの品質が顧客満足に繋がるというものです。 もちろん間違いではないのですが、前述したように誰も来ない店を飾り立てても仕方がないように、優先順位としてやるべきことがあるのです。

例えば趣味で作るウェブサイトであれば「私」を主役として、私はこの方が好きだからこうする、というのは正解です。 ビジネスに繋げたいのであれば、「私」の好きを顧客に強制するのは正解でしょうか? 正解かもしれないし、不正解かもしれません。しかし、意見を取り入れる努力をした方がいいのは言うまでもありません。

最も分かりやすいのは、私は喫煙者だから、この部屋は喫煙可能にしよう、というものです。またはその逆です。利用者においてほぼ非喫煙者ばかりであれば禁煙にすることは大きな効果がありますが、半々であれば損失も大きくなりますよね。

ワンストップはワンストライク・ワンアウト

顧客不在で発注者の思惑だけで作られたウェブサイトというのは、独り善がりでしかありません。 そして、受注するデザイナーはそのビジネスの顧客ではないので、正解を知りません。デザイナーもエンジニアもその分野のスペシャリストであっても、そのビジネスのスペシャリストではないということです。 やはりリアルに顧客と向き合って、データを採りながら改善をしていく必要があります。

そういった意味でいいますと、ワンストップで完成させるというのは間違いで、制作予算には何度か作り直して改善するメンテナンス予算も計上しておく必要があります。ワンストライク・ワンアウトにならないために、都度改善していく予算を考えていく必要があります。

集客とウェブマーケティングが先

数字とフローの話に戻ります。 「検索エンジンで見つからなければ無きにも等しい」と前述しましたが、この意味を理解できるとようやくネットビジネス初心者を脱却できます。 と同時に、どうすれば自分のウェブサイトにアクセスを呼び込めるか? ということが課題になります。

多くの発注者は漠然と作れば人が来るだろう、カッコイイデザインならユーザーは満足するだろう、便利なサービスがあればユーザーは飛びつくだろうと考えていますが、大間違いです。

フォールス・コンセンサス効果でも説明したように、いずれもネットユーザーは不思議なチカラを使って自分が作ったウェブサイトにアクセスしてくる、という筋書きです。 ネットユーザーには不思議なチカラなどなく、エスパーでもないため、作るよりも前にすることがあります。それが集客とウェブマーケティングです。

ただ作っただけでは、窓がない、ドアがない、看板がない、その建物に行くための道路がないといった導線がありません。ユーザーに訪問してもらうためのフローを考える必要があるし、そこにこそ予算を注ぎ込む必要があります。 ネットビジネス中級者になると、このフローを考えた検索エンジンという企業への偉大さと恐怖を感じるといいます。

史上はじめて情報に課税することに成功した民間企業

検索エンジンの偉大な業績(悪行)は、情報に課税することに成功したことです。 もっというと、検索は無料だけれど、情報発信は有料という非対称性を作り上げたことです。 今やあらゆる人間がスマホを持ってインターネットに常時接続できる環境においては、ネットで調べても出てこないというのはマイナスです。

なぜならば、ライバルの同業他社はネットを使ってあなたの潜在顧客を奪うことができるからです。 ネットの情報に課税することは、言ってみれば空気や水に課税することと変わりません。 それを一民間企業が成し遂げたことがスゴイ(ヤバイ)のです。

日本国民から毎月1万円ずつ徴収する凶悪ビジネスって?

もっと分かりやすい例を出しましょう。日本の民間企業が国民1人から毎月1万円ずつ徴収できたらどうでしょうか? 物凄い儲けになることは想像できると思います。それをしているのがドコモ、ソフトバンク、AUといったケータイキャリアです。 ケータイ事業というは、およそ三社で日本国民から毎月1万円ずつ徴収するシステムである、と考えると凶悪ですよね。

検索エンジンはその凶悪さを地球規模へと拡大することに成功したと考えてみて下さい。凶悪過ぎてワケが分かりませんよね。 株価はずっとうなぎ登りです。

プラットホーマー企業GAFAが目論むヤバイ未来

これまでの話で、なぜ作るだけなのに集客だ、マーケティングだという話が出てきたのか不思議でしょうがない、という人も腑に落ちる話だと思います。望むと望まざるに関わらずあらゆる業種のあらゆる会社が巨大な集客装置に囚われてしまっているのです。 ですから、ただ作っただけでは情報発信料を検索エンジンに支払っていないので、大した効果は得られないというわけです。

NHKの受信料と徴収のやり方について一言申したい方は我慢できないでしょう。しかし、これが現実で日本ではどうにもならない事実なのです。なぜなら、検索エンジンは便利だけれど、無料かつ使用を強制していないからです。 責任もなければ義務もないのです。嫌なら別のサービスを使えばいいという自由裁量がある以上、手出しができないという最強ビジネスモデルです。

共産党が実質支配する中国では、海外の検索エンジンやTwitter、Facebookなどは金盾というブロックシステムによって締め出しを食らっていますが、民主主義が働かないからこそできる荒業です。西欧ではようやくGAFA(Google・Apple・Facebook・Amazon)と名指しでプラットホーマー企業を批難していますが、もう手遅れです。

そして民主主義は死んだ

なぜ手遅れかというと、民主主義の盲点を突けるからです。民主主義では多数決原理、基本は過半数可決です。 例えば、ネットである政策を検索した時に、過半数以上の賛成意見が散見されたらどうでしょうか? その政策を推進する人物のデマや悪評が散見されたらどうでしょうか? 現実はどうあれ、ネットを見たユーザーに影響を及ぼすことでしょう。実際、アメリカ大統領選挙では影響が出た結果、史上最悪のワンマン大統領のトランプが誕生したとも言われています。

つまり、検索エンジンは検索エンジンが悪だ、という世論を良いように操作できてしまうのです。操作できるということは、過半数可決しない=負けないということです。法治国家で法を政治家を介さずに掌握できれば無敵ですよね。これが手遅れという意味です。

ディストピアな話

本題とは関係ありませんが、もう少しプラットホーマー企業のヤバイ話をしましょう。 ネットを中心に収益を上げ続ける企業があり、民主主義の裏をかいて無敵ならばその行く先はどうなるのでしょうか? Googleは人工知能に開発投資をしているといいます。 完璧な人工知能の開発に成功するようになると、直ちに文芸・音楽・特許・薬剤・レシピに至るまでありとあらゆる著作が猛スピードで人工知能に取得されていきます。

何を書くにしても、何を作るにしても著作権に抵触=損害賠償の対象になると考えてみてください。巨大な収奪システムを構築できてしまいます。投資を続けることでさらに巨大な収奪システムへと成長し、やがては世界で唯一の企業となります。 その逆で、ありとあらゆるものは国民の共有財産で、分配とシェアこそが素晴らしいんだという共産主義社会主義というものがありました。

しかし、共産主義は米ソ冷戦を経て資本主義に負けました。 そもそも、共産主義の大元の理念は、資本家による搾取を止めるためでした。 少数の資本家が、多数の労働者を安くこき使い、私腹を肥やすことを禁止するため生産手段を資本家から取り上げて国有にする、これが基本理念だったのです。

ところが、資本家から生産手段(工場や農地)を取り上げて全てを国有化するということは、言い換えれば国が唯一無二の完全なる独占資本家になる、ということに他ならないのです。 資本家は少数寡占であることで労働者を搾取するというのは、近年のプラットホーマー企業に見られることで、競合他社を完膚なきまでに叩き潰した後は、傍若無人の限りを尽くします。共産主義社会においては、資本家が少数どころか「国」というただ一つになります。

つまり、究極の独裁資本です。このような状況下では、労働者はたった一つの独裁資本に頭を下げるしか生きていく方法がなくなります。

資本主義の最悪の形態=共産主義

しかも、資本主義の資本家とは異なり、共産主義における国家は法律も作ることができるし、警察も持っているし、軍隊も持っています。中国という国を見ればよく分かりますよね。

すなわち、言い換えるならば資本主義国家の資本家が、たった一つの絶対独占資本家になり、さらにその資本家が法律も警察も裁判も軍隊も独占してしまったただ一つの資本家に、あらゆる富、あらゆる生産手段、あらゆる権力が独占されている社会=ディストピアだと言えます。 資本主義の最悪の形態。それが共産主義社会です。ユートピアは幻想です。

今のところGoogle(親会社Alphabet)は軍隊も法律を作る力も持ち合わせていませんが、このまま勝ち続けると上記のようなことが起きても不思議ではありません。世界征服なんていうと子供じみていますが、今、プラットホーマー企業は世界征服に王手をかけようとしています。 んなあほな?! と思いますよね。でもあなたはなにかしましたか? してませんよね。 みんながアホだったのです。だから、手遅れになってしまったのです。ネット企業最大のダークホース、それがGoogleです。

検索エンジンに収める上納金はいくらか?

話が脱線してしまったので戻ります。要するに何はともあれ自分の作ったものを世に問う場合、検索エンジンに上納金を収めないといけない、ということです。私もあなたも。

検索エンジンに頼らない集客方法もありますが、それはオールドメディアを使う方法となります。TV広告や雑誌広告を使うことになるわけですが、検索エンジン広告よりも高く付きます。上場企業でもなければ中々できない方法だと言えます。

長々と語ってきましたが、要するに多くの人はスタートアップからマイナスだということです。 スタート地点にも立てていないのです。とりあえずレースにエントリーしただけです。 スタート地点にも立てていないのに走っても意味がないのです。ゴールなんて夢のまた夢です。

平均売上単価と利益と利益率と

で、ようやく数字の話です。質問をします。

 

あなたのサービスまたは商品の平均売上単価を教えて下さい。

 

さらにもう1つ質問をします。

 

平均売上単価の利益と利益率を教えて下さい。

 

ざっくり説明すると平均売上単価というのは、売れている商品の単価を全て足して総数で割ったものです。 全ての商品の単価を足して割ったものではありません。 例えば、いろいろと商品があるけれど商品A(10,000)と商品B(5,000)と商品C(3,000)が特に売れていて、1個、5個、10個という売れ行きであればこうなります。

 

( (1万円×1個)+(5千円×5個)+(3千円×10個) ) ÷ (1個+5個+10個) = 約4,000円

 

平均売上単価は約4,000円です。 まだ商品が決まっていない、売れ行きがわからないという場合は、売れそうな商品を仮定してその価格を採用します。

次に利益利益率です。 利益は「売価-原価」で出ます。簡単ですね。 利益率は「原価÷売価×100」で出ます。

例えば、1万円の商品で原価が5千円であれば、利益率は50%となります。 利益率については商品によって変わってくるかと思いますが、ここではざっくりと代表的な売価と原価で出します。 仮に利益率が50%だとすると、平均売上単価が4,000円であれば儲けの平均は2,000円ということになります。

商品ではなくサービスといった人件費であればサービス提供までに掛かる時間を時給で計算してもいいでしょう。 あるいはウェブサイトを立ち上げる理由が明確な商業行為ではない場合は、印刷やパンフレットを製作したとして1部あたりの価格や、同様のサービスを他業者に委託した場合の単価で考えてみて下さい。

続きます。