順天堂大学の研究チームが国内初となる老化細胞を除去するための臨床研究計画を提出しました。
この研究では、「SGLT2阻害薬」という既存の糖尿病治療薬を用いて、老化細胞を体内から除去することを試みています。
老化細胞は炎症を引き起こす物質を出し続け、加齢に伴う病気を誘発すると考えられています。
研究チームは、太ったマウスにSGLT2阻害薬を投与する実験を行い、その成果として、老化細胞の分解と除去が進み、内臓脂肪の老化細胞が減少し動脈硬化の状態が改善することを確認しました。
さらに、早老症のマウスでも寿命の延長が見られました。
これらの成果は5月3日付でネイチャー・エイジング誌に発表されました。
今後、65歳以上の糖尿病患者を対象とし、SGLT2阻害薬を1年間投与して遺伝子の発現状態や生物学的年齢の推計を行い、加齢の抑制や運動機能・認知機能の差を検証する予定です。
SGLT2阻害薬は抗老化剤候補として他の薬剤に比べ、副作用の懸念が比較的少ないとされています。
研究を率いる南野徹教授は「安全性の検証を進めていく」と話しています。
プログラマーとして、このような研究を目にするたびに、バグやエラーで頭を抱える日々の悩みが少し和らぐ気がします。
ソフトウェアと同じように、人体も最適化できる日が来るかもしれないと考えると、技術の進歩に希望を感じます。