グーグルが小型モジュール型原子炉(SMR)技術に注目し、米国のスタートアップ企業カイロスパワーと電力購入契約を結んだことが話題になっています。
2023年1月4日に発表されたこの契約により、グーグルは2035年までに50万キロワットの電力を調達し、AIデータセンターキャンパスに供給する規模を目指す計画です。
カイロスはテネシー州にて2030年の最初の原子炉稼働、2035年の追加配備を目標にしています。
グーグルの担当幹部は、原発電力が需要を円滑に充足する重要な役割を果たすと述べています。
最終目標は24時間稼働可能な炭素ゼロエネルギーを達成することであり、その達成には風力、太陽光、リチウムイオン貯蔵装置の補完技術が必要であるとコメントしています。
この動きに対するウォール・ストリート・ジャーナルの評価や、SMRの必要性に対する疑問も提起されていますが、グーグルは検証と新技術投資を通じ、SMRの広範な可能性を立証する意向です。
一方、他のビッグテック企業も原子力エネルギーの確保に動き始めています。
マイクロソフトは米国の原子力発電最⼤⼿であるコンステレーションエネルギーと20年間の電⼒購入契約を結びました。
これにより、ペンシルベニア州のスリーマイル島原⼦炉が再稼働することになります。
スリーマイル島は過去に1979年に米国史上最悪の原子力事故が発生した場所としても知られています。
このような動きの背後にあるのは、急速に増大するデータセンターの電力需要をどうやって効率的に、そして環境に優しく賄うかという課題です。
SMRのような新技術がその解決策として期待されており、ビッグテック企業たちの動向が今後どのように進化していくのか注目されます。
これはまさに技術と環境意識の交錯点であり、興味深い進展が期待できる領域です。