日本の農地問題について語ると、とてもややこしい状況が浮かび上がります。
農業政策や各種団体が絡み合い、矛盾や混乱が生じています。
例えば、JA農協や農林水産省、農業経済学者、そして政治家までが矛盾した主張をしていると批判されています。
そして、人々はそれらの主張がどれだけ信用に値するのかを疑い始めています。
昨年11月のNHKスペシャルで放送された「食“防衛線”」という番組では、一般国民が専門家の矛盾を見抜く様子が紹介されました。
農地改革や農地の転用問題、そして農業の継続的な維持がどれほど難しいのかが示されています。
農地の利用や販売に関する議論の中では、「適正価格の形成」やコストの転嫁といった問題が浮上しています。
特に日本においては、農業が経済的にも社会的にも非常に重要な役割を果たしているため、このような問題は深刻です。
同時に農地改革以降、農地の細分化や集積が行われ、転用が進むにつれて、地域の農村がどのように活性化するかも注目されています。
現在の農地法の下で、農地は「自作農」によってしっかりと管理されることが理想とされています。
現状の農地改革が生んだ課題も見逃せません。
零細農家や兼業農家は増え続け、減反政策が解除されると、さらに多くの農地が市場に出ることが予想されます。
その一方で、農業の効率を高めるためには、大規模な農業経営や企業の参入も必要です。
このような複雑な状況の中で、多くの農家が経済的にも社会的にも持続可能な形で農業を続けていくことができる制度改革が必要です。
言うは易く行うは難しということで、多くの利害関係者が関わる政策改革が求められていますが、それが本当に実現可能かどうか、私たちはしっかりと見つめていく必要があるでしょう。
