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Metaは日本で詐欺広告の成功体験を元に「裏マニュアル」を作っていたことが発覚

Metaは日本で詐欺広告の成功体験を元に「裏マニュアル」を作っていたことが発覚


Metaという巨⼤なプラットフォームが、広告ビジネスの収益性に執着するあまり、詐欺広告問題に対して“表向きの対策”と裏の抜け道を同時に整備してきた経緯が明るみになった。
いろいろな意味で⾮常に現代的だと感じる。
特に印象的なのは、日本での規制当局による本人確認義務化の圧⼒を受け、「広告主全員の本人確認」というルールが導入されれば、詐欺業者にも打撃となる一方で、正規の小規模広告主にも障壁となり、収益に大打撃――そのジレンマを、会社側は冷徹なコスト算定で判断していたという点が注目されている。
詐欺対策の表看板「広告ライブラリ」すら、スタッフが手動で詐欺広告をピックアップして削除する“演出”に使われ、その過程を裏マニュアル化していたことが明るみに出ている。
日本で“成功体験”を積んだこの抜け道戦略、「規制演劇(やってるフリ)」と呼ばれる手法が、今では世界規模の“標準プレイブック”としてアメリカ、欧州、インド、オーストラリア、ブラジル、タイと各地で流用されているのは、デジタルプラットフォーム時代のリアルな展開だな……と考えさせられる。
実装コストや収益減を恐れて後手後手の対応に徹する姿は、技術的には本人確認を世界規模で迅速に実装できるはずなのに、「コスト/リスク」として損得計算で回避してきた点もまた、ビジネス優先思考の根深さを物語っている。
台湾で高額罰金をチラつかせた結果、Metaが渋々本人確認の導入に応じ、投資詐欺が劇的に減った一方で、被害が他国へ“再ルーティング”されるというモグラ叩き的な現象も、アルゴリズムの中立性や“負の最適化”が社会的悪影響に直結している好例だ。
アカウント管理と広告配信を例えマイクロサービス的に設計したとしても、こうした“倫理問題までは解決できていない”実態を見せつけられる。
また、AIによる詐欺広告の自動検知技術が高度化する一方で、同じAIが規制当局の“検査パターン”を逆に解析して“隠蔽”の最適化にも使われている……これは技術の両刃剣そのもので、皮肉な現実。

個人的には、「プラットフォームは場を提供しているだけ」「中身の検知は完全にはできない」といった論理が、意図的・組織的な“見せかけの対策”によって崩れ始めている現状、もはや法的なセーフハーバーの根拠自体も揺らぎつつあると思う。
さらに、Instagramなどのソーシャルメディアが“数値化社会”を強力に推進し、若者の自己評価や劣等感・格差を際立たせている構造も、どこか古典的な広告史と地続きだ。
数値フィクション(フォロワー数・いいね数・FF比率・履歴化)が、いつのまにか「個人としての価値」を直結させる武器にもなり、一方で大衆の自己否定や不安を喚起して消費へと誘導していく戦略の巧妙さ正にダークパターンでありダーティパターンだ。
アルゴリズムによるフィルターバブルやエコーチェンバーの問題も、単なる技術仕様を超えて、社会の分断や価値観の変質にまで繋がっている。
エンジニアとしては、「指標の定義」や「KPIの設定」といった、ごく日常的な工程が、こうした巨大な構造――格差や倫理の問題――に深く関与していく怖さ、そして、目先のオプティマイズだけでは決して解決できない問題の難しさも実感させられる。
数字やロジックの裏で、どれだけ“現実”や“倫理”がレガシーな形で絡み合っているか――今だからこそ、テクノロジー従事者は冷静に見つめ直す必要がある内容だと痛感する。