最近、「AIでSEOは終わるのか？」というテーマが多くの人々の関心を集めています。
特に、AIの進化がマーケティング業界に与える影響についての議論が盛んです。
AIを活用したSEO施策の重要性が増している一方で、実際には検索トラフィックが減少しているという現実もあります。
このパラドックスが、多くの経営者やマーケティング担当者にとって頭の痛い問題となっています。
私自身、デジタルマーケティングにおいてAIの役割を感じることが多く、コンテンツマーケティングの戦略を考える際にもAIの影響を考慮せざるを得ません。
特に、AIによるコンテンツ生成や情報収集の精度が向上することで、従来のSEO戦略が過去のものとなってしまうのではないか、と不安に思う瞬間もあります。
AIが検索行動に与える影響は無視できません。
チャットボットなどのAIツールの利用が増加する中で、検索エンジンを通じて情報を探す行動が減少しているというデータもあります。
例えば、ChatGPTやPerplexity、GeminiなどのAIが提供する回答に頼る傾向が強まる中、ユーザーはより簡単に情報を得る手段を手に入れています。
このことは、今後のSEO施策をどう展開していくべきかを考える上で重要な要素となります。
AI時代でのSEOでは、いかにAIチャットボットに参照してもらうかが重要になります。
現在の主要なAIチャットボットは3つです。
・ChatGPT
・Perplexity
・Gemini
それぞれのチャットボットにはウェブ検索機能がついていますが、データソースは決まっています。
・ChatGPT：Bing検索
・Perplexity：GoogleとBingの検索APIと独自検索技術
・Gemini：Googleの検索
そのため、いかにAIチャットボットに参照してもらうかの対策としては、従来通りのSEO対策とほぼ同じとなります。
ただし、これはAIを賢くさせるためにコンテンツを利用されて、サイトアクセスの見返りが少ないことを意味します。
なぜならAIを利用するユーザーは、検索結果から目的のものを探すのが億劫だからこそAIを利用しているので、AIプラットフォームで答えが得られるのであれば、わざわざデータソースを見に行くことはないからです。
そして、さらに賢くなったAIを利用して、別のサイトオーナーがコンテンツを作り公開すれば、オリジナルのデータソースの影響は薄まります。
従来型のサイトに訪問してもらい広告を見てもらう型のビジネスと、自社サービスに誘導する型のビジネスは、わざわざ高品質のコンテンツを作ってまでSEO対策をする費用対効果がなくなります。
AIの知能育成に貢献はしても自社の利益にはなりにくいのです。
そういった意味では、「AIでSEO対策はより重要にはなるが、SEOで稼げる時代は終わった」と言えます。
ある意味AI検索は、合法的にユーザーからコンテンツを搾取し、広告費も払わなくて良いコンテンツ・ロンダリング・ロータリー・サイクルを発明したわけです。
SEO施策は新たな局面を迎えています。
