大事な選択を迫られる時、よく「一晩寝て考えた方がいい」というアドバイスを耳にします。
デューク大学の研究チームが発表した新しい論文は、このアドバイスが科学的に裏付けられていることを示しています。
研究チームの一員で、現在ペンシルベニア大学の博士研究員を務めるアリッサ・シンクレア博士は、「第一印象でパッと決断するのと、一晩寝てから決断するのとではどう違うのか?」という疑問を抱き、その検証を行いました。
実験では、被験者に架空のガレージセールで最も価値の高い箱を選ぶタスクが与えられました。
各箱には低価値の「古い目覚時計」や「鉢植え植物」、そして価値の高い「ランプ」や「テディベア」が入っています。
これらアイテムの配置は箱の中で異なり、価値の高いものは上に、価値の低いものは下に隠されています。
面白いことに、被験者は箱を開けた時に最初に出会う価値のあるアイテムに強く引かれる傾向があり、その箱を高く評価しがちだったとのことです。
しかし、一晩寝てから選択する参加者は、この初めの印象の影響を減らし、より合理的な選択をすることができたと報告されました。
この研究結果は、車や家といった高額な商品を購入する際や、就職先を選ぶ時、さらにデート相手を決める時など、重要な決断を下す際には一晩寝てから考える方が賢明であることを示唆しています。
プログラマーとしての感想ですが、コードをレビューする際にも同じことが言えるかもしれません。
一晩寝ることで、直感に頼らず、より論理的にコードを評価することができるようになるでしょう。
バグを追い詰める時も、焦らずに一晩寝てリフレッシュしてから取り組むと、新しい視点が見えてくることがあります。
ですので、一晩寝るというシンプルな行動も、効果的なデバッグの一助となるかもしれません。