PayPalが広告業界に新たに参入しました。
長らく決済サービスで知られてきたPayPalですが、ついに「PayPal Ads」を正式に開始し、小売業者や大手プラットフォームと肩を並べる新しいビジネスを展開し始めました。
この動きの背景には、AmazonやUberといった企業の広告部門で責任者を務めてきたマーク・グレーザー氏の招請があります。
彼は、新たにPayPalの広告担当ゼネラルマネージャーとして参加し、このプロジェクトをリードしています。
PayPalの強みは、既に大量の取引データを手にしていることです。
他の小売業者、例えばウォルマートやベストバイが広告ビジネスに取り組む中で、PayPalもまた、その膨大なデータを活用することで広告ビジネスを進めています。
この膨大なデータは、広告主にとって非常に貴重な資産となり得ます。
というのも、消費者の実際の購買行動データを具体的に反映した広告が可能になるからです。
今後、PayPalは自社のディスプレイ広告枠を販売し、2025年には動画広告の販売も予定しています。
多くの加盟店がPayPalを決済サービスとして利用しているため、これらの店全体へ向けてのターゲット広告配信が可能になります。
こうしてPayPalの広告プラットフォームは、大小問わずさまざまな加盟店にとっての新しいマーケティングチャネルとなるでしょう。
しかし、広告ネットワークの統合は避けられないと多くの専門家は見ています。
各業者が独自で広告ネットワークを構築・維持することは難しく、これからの時代、どのようにこれらを統合していくかが重要な課題になるでしょう。
