アメリカでは最近、特定の本の取り扱いについて議論が激化しています。
公共の学校や図書館から「禁書」として本を撤去する動きが見られ、その背景には保守的な団体の影響があるようです。
米国ペンクラブが発表した報告によれば、2022年から2023年の学校年度前半だけで、全米23州で4,000冊以上の本が禁書として扱われ、その数は前年度を上回るとされています。
この禁書運動の急増の原因の一部は、保守的な団体が性描写や性的少数者（LGBTQ）に関する書籍を問題視していることです。
特にフロリダ州では、性行為を描写したり言及した本が教育法に基づき多数禁止され、中には辞書や百科事典まで撤去される例が出ています。
政治的な背景も影響しており、共和党が主導する州議会では、このような規制法がどんどん成立しています。
そんな中、反対運動も広がりを見せています。
生徒や保護者、言論の自由を求める団体などが禁書の撤去に対抗し、ストライキや抗議の読書会を開催しています。
一部の州では逆に禁書行為を禁止する法律も制定されており、言論の自由をめぐる戦いが続いています。
プログラマーとしての視点から見ると、この現象は私たちが情報にアクセスする自由が技術によっていかに支えられているかを再認識させられます。
デジタル化された情報は検閲の手から逃れ、広範なアクセスを可能にする一方で、規制が強化される現在、そのアクセスをどう確保するかが新たな課題となります。
情報の自由はコード一行一行で支えられているのですから、規制がどのように影響を与えるか、技術者として常に目を光らせる必要があります。
