トップへ
プラグイン購入
お試し体験版
お知らせ
お問い合せ
最近の若者に不幸度が高まっているワケ

最近の若者に不幸度が高まっているワケ


長年にわたり、人生における幸福度のパターンは「U字型」で推移するとされてきました。
つまり、若い頃に幸福度が高まり、やがて中年期に落ち込み、年を重ねると再び増していくというものです。
しかし、近年ではこのU字型のカーブに大きな変化が見られるようになっています。
新たな国際研究によると、特に若者の間で「不幸度」が増加しており、これが人生の幸福度曲線全体に波紋を広げているとのことです。
イギリスやアメリカを含む複数の国のデータを大規模に分析した結果、1990年代から2020年代にかけて、25歳未満の「絶望感」が大幅に上昇しています。
例えばアメリカでは、25歳未満の男性の絶望感は2.5%から6.6%に、女性では3.2%から9.3%と、約3倍にまで急増しています。
中年層でも絶望感は顕著に増加してはいるものの、増加率や水準としては若年層ほど深刻ではありません。
そして高齢層では絶望感の増加はごく小幅にとどまっています。
さらに、2019年から2024年までの期間では、グラフのカーブが「逆U字型」から「若者絶望度が高い」という形へと明確に変化しています。
同様の傾向はイギリスのデータでも確認されており、従来の「若いほど幸福」といった直感的な図式には明らかに当てはまらなくなってきています。
この変化の理由については、まだ研究段階で明確な結論は出ていません。
新型コロナウイルスのパンデミック以前から若者の絶望感の増加は観察され、パンデミックを経てさらにその悪化や加速が示唆されています。
また、インターネットやスマートフォンといったテクノロジーの普及との関連性も指摘されていますが、それだけが唯一の原因だとは考えられていません。
実際、労働に就いている人のメンタルヘルスへの好影響も以前ほど顕著に表れなくなってきているようです。
プログラマーとして興味深く感じるのは、この変化を生み出している複合的な要因の絡み合いです。
データ分析の観点で見ると、環境の変化や社会構造の再編、それにテクノロジーの浸透度など、さまざまな変数が相互に影響しあって幸福度の全体像を変えている可能性があります。
もし、人生の幸福度の曲線が世代や時代ごとに動的に変わるものだとすれば、今後の行動や政策設計を予測・支援するためにも、より柔軟で多次元的なモデル設計や可視化技術が重要になるはずです。