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実はOneDriveはランサムウェアである!? データを人質にされないためにできること

実はOneDriveはランサムウェアである!? データを人質にされないためにできること


パソコンを購入して最初に設定をする時、何気なく進めていくと、いつの間にかOneDriveが自動的に有効化されている場面に直面する人は多い。
特にWindowsの最近のバージョンでは、ドキュメントやデスクトップがデフォルトでOneDriveと同期され、クラウドと一体化したかのような状態になる。
しかし実はこの仕様、ユーザーの利便性の名のもとに、知らず知らずのうちに手元のデータをクラウドに「移動」させてしまっており、単なる「コピー」ではなく、クラウドに本体が移されローカルには「同期」されたファイルしか残らない状態になっている。
一見「パソコンが壊れても安心」「いつでもどこでもアクセスできて便利」と思えるが、認証トラブルやストレージ容量超過、同期解除などが発生すると、一気に事態は変わる。
データへのアクセスが遮断され、「人質」のごとくクラウドに閉じ込められたまま手出しできなくなってしまう。
こうしたことから、「実質MS製ランサムウェア」と呼ぶ人がいても、あながち大げさとは言い切れないと思う。
この仕様が怖いのは、操作を誤ってアンインストールや同期解除をしてしまうと、クラウド側のデータが消えてしまうリスクがあり、しかもこの挙動について明確な説明がほとんどないことだ。
特に中小企業では、パソコンを各自が自由にセットアップし、仕事のファイルを個人のOneDriveアカウントに同期してしまう事例も少なくない。
そうなると、退職時にPCは会社に返却したとしてもデータ本体は個人のクラウド上に残り、企業の大事な情報資産が失われてしまう最悪の事態も起こりうる。
こうしたトラブルを避けるには、やはりパソコンの初期セットアップ時から「ローカルアカウント」で運用する選択が最善だと思う。
インターネットを切断した状態でセットアップし、強制されるMicrosoftアカウント誘導を回避する方法は知識として持っておくべきだと感じる。
もしバックアップ目的でクラウドを使いたければ、自分の意思でサービスと設定を選び、ファイルの主導権を常に自分に持ち続ける工夫が必要だ。
個人的な所感を言えば、クラウド連携が便利なのは間違いないのだが、その裏にはメーカー都合によるコントロールや、ファイルの「主権」がユーザーの手を離れやすい環境が密かに潜んでいる、と強く感じる。
クラウド時代の便利さに甘んじるだけではなく、「自分のデータは自分で守る」意識が必要不可欠だと思う。
特に設定の初期段階こそが、後々のデータ運用を左右する最大の分岐点となるだろう。