2026年1月21日、ついに日本でもそのベールを脱いだ「Apple Fitness+」。

腰痛持ちの自分にとっては自宅でできるエクササイズに興味津々である。
「Apple Fitness+」は月額980円で生活空間をデジタルなトレーニングスタジオへと変貌させてくれるという。
一般的なフィットネスクラブの会費と比較すれば極めて安価なのも良い。


ただ気になったのはApple系の製品があった方が、エクスペリエンスが良いことだ。
iPhoneだけあればトレーニングできるらしいが、AirPods Pro3やApple Watchがあるともっと良いということで、この手軽な入り口の背後には、ユーザーを自社製品の網目に深く引き込む計算されたプラットフォーム戦略が見え隠れする。
このサービスの中核をなすのは、4K UHDで描き出される鮮明な映像と、トレーナーの声を元にAI生成された日本語音声による没入感だ。
大きなモニターに出力すればフィットネススタジオでレッスンを受けているような気分になるだろう。
筋力トレーニングからメディテーション(瞑想)まで、12種類の多彩なワークアウトが並ぶが、その真価を発揮するためには、iPhoneだけでなくApple Watchや、新たに心拍センサーを搭載したAirPods Pro3といった高額なデバイスの所有が事実上の前提となっている。
くぅ、金が掛かる……。
SNS上では「YouTubeの無料動画で十分ではないか」という冷ややかな意見や、サブスクリプション型のサービスが乱立する現代において「また一つ、解約し忘れる固定費が増えるだけだ」という「サブスク疲れ」を露呈する声も根強く存在する。
かつて社会現象を巻き起こした「ビリーズブートキャンプ」のような一過性のブームに終わるのか、あるいは私たちの健康管理を完全にアルゴリズムの管理下に置くパラダイムシフトとなるのか。


パーソナライズ化されたおすすめのワークアウトが提示されるたび、私たちは自らの意志で体を動かしているのか、それとも精巧なプログラムによって動かされているのか、その境界線はますます曖昧になっていくのかもしれない。
因みにNintendo Switchのリングフィットアドベンチャーはホコリをかぶっている。

