ニューヨーク州で、新たにSNSの「中毒性」に特化した警告表示を義務付ける法律が成立しました。
キャシー・ホークル州知事が署名したこの法案は、ティーンエイジャーを主な対象とし、無限スクロールや自動再生、中毒性の高いフィードなどの機能を使う際に、ユーザーに対し定期的に警告を表示させることをSNS企業に義務付けます。
警告はスキップできない仕様となっており、ユーザーに「リスクの自覚」を促す狙いです。
この背景には、SNSが若者のメンタルヘルスに与える悪影響への懸念が強まっていることがあります。
調査によると1日3時間以上SNSを利用するティーンエイジャーは、不安リスクが2倍以上高まるというデータも出ていて、社会問題化しています。
無限スクロールや自動再生、中毒性フィードのような仕組みは、私自身も技術的な仕掛けとして興味深い反面、本当に使う人の幸福や健康にとってプラスなのか、個人的にも時々考えさせられるんですよね。
ただ、この新法が導入されたことにより、社会では賛否が大きく分かれています。
一つはプライバシーの問題。
「年齢確認」を厳格に行う必要が出るため、SNS企業や政府による身分証、顔認証データの収集が求められ、その分、個人情報リスクが高まります。
「若者を守るための法律が、かえって詳細な個人情報を政府や企業に差し出させる結果になるのでは?」という声もあります。
もう一つは、国家による過剰な介入への懸念。
「SNSの使い方は家族で決めることで、政府が“お節介な親”のように振る舞うべきではない」という考え方も根強いです。
さらに、UX(ユーザー体験)の観点からも疑問が出ています。
強制的な警告表示は、利便性を犠牲にし、煩わしさを感じるユーザーも多いはずです。
「Cookie同意画面」のように形骸化し、みんなが機械的にクリックだけして実効性がないのでは、という指摘も技術屋の視点からすると納得できる部分があります。
警告がデザインに与える影響や、その分ユーザーのエンゲージメントが下がるリスクもありますし、デザイナーや開発者間でどうバランスを取るかは悩ましいテーマです。
今後は、IT業界団体が「表現の自由の侵害」だとして訴訟を起こす構えを見せるなど、法廷闘争に発展する可能性もあり、デジタル社会の運用ルールをどう作っていくかという重要な分岐点を迎えています。
技術的な仕組みに対する規制と、利用者の自由・プライバシーをどのレベルで両立させるか──開発現場に身を置く立場としても、社会と技術の間にあるギリギリのせめぎあいを肌で感じます。
新しいルールがどこまで効果的なのか、今後も動向を追いたいですね。

