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イーロン・マスク版「ウィキペディア」始動! 知識はセレブが独占へ

イーロン・マスク版「ウィキペディア」始動! 知識はセレブが独占へ


イーロン・マスクが自ら新たな百科事典サイト「Grokipedia(グロッキペディア)」を公開した。
ウィキペディアへの対抗を打ち出し、人工知能「Grok(グロック)」を活用して記事を生成する仕組みになっている。
サイトのデザインはウィキペディアに似たシンプルな構成。
今のところ掲載記事は80万件余りで、ウィキペディアの700万件以上にはまだ及ばないが、それでもかなりのボリュームだ。
このグロッキペディアの特徴の一つは、ユーザーが記事の内容について誤りや違和感を感じたとき、フィードバックを送る選択肢が設けられていること。
編集に人間がどれだけ関与しているのかは明らかではないが、AI主導で情報を蓄積していく新しい知識基盤のかたちが興味深い。
マスク自身は「真実」「完全な真実」を目指すと宣言し、現状が完璧でなくともゴールに向かい続ける姿勢を強調している。
一方、ウィキペディアのリベラル寄りとされる姿勢や、「極左活動家による支配」とまで非難する発言でも話題だ。
実際、グロッキペディアにはウィキペディアと記述内容が大きく異なる項目もあり、マスク本人に関する記事も含まれている。
ウィキペディア側には、コロナ関連の誤情報や陰謀論・差別発言の肯定など、マスクに対して厳しい批判が記載されている。
ツイッター(現X)の買収後、ヘイトスピーチや偽情報の拡散が進んだという指摘も根強い。
一方グロッキペディアでは、技術革新や人口減少、制度的バイアスなど幅広いテーマに踏みこみつつ、買収後のXでの報道モデレーション改革も記載。
これらは具体的なSNS投稿やフォーブス誌の長者ランクなどで裏付けしているのが特徴だ。
マスクはグロッキペディアの進化に意欲的で、記事やAIそのものの継続的なアップデートを表明し、「批判的思考と説得力を原則に組み込む」としている。
AIが百科事典の役割をどう変革するか、非常に刺激を受ける。
構造を保守的にするのか、コードの柔軟性を重視するのか、知識の検証やバイアス排除のロジックをどうするのかなど、プラットフォーム設計としても発展が楽しみだ。
今後は、AIと人の協働・対立、そして情報の信頼性や透明性が、どこまで改善されていくのか注視していきたい。